ストック(Matthiola incana)の花弁におけるシナピルグルコシドとケンフェロール配糖体
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ストック'ビンテージホワイト'からシナポイルグルコシドおよび2種類のケンフェロール配糖体が主要成分として単離され,それらは化学およびスペクトル分析により1-O-(trans-sinapoyl)-β-glucopyranoside,kaempferol 3-O-(2-O-α-rhamnopyranosyl)-β-glucopyranoside-7-O-α-rhamnopyranoside,そして,kaempferol 3-O-(2-O-α-rhamnopyranosyl)-β-arabinopyranoside-7-O-α-rhamnopyranosideと同定された.'ビンテージホワイト'から得られたこれら3つのフェノール化合物はビンテージシリーズの他の有色の8品種でも主要成分であった.これらのうち,1-O-(trans-sinapoyl)-β-glucopyranosideは,Arabidopsisにおいてシナピル化アントシアニン合成のための重要なアシル基供与体であることが知られている.さらに,有色のストックビンテージシリーズにおいて,シナピル化アントシアニンの比率が高いほど分子内コピグメンテーションによる花色の青色化が強いことから,1-O-(trans-sinapoyl)-β-glucopyranosideは,分子内コピグメンテーションによって引き起こされるストック花色の青色化において,重要な役割を果たしていることが推察された.
- 園芸学会の論文
園芸学会 | 論文
- 液状マルチ資材の散布がコマツナの生育, 収量ならびに地温に及ぼす影響
- 生分解性鉢による育苗がトマトの生育ならびに養分含有率に及ぼす影響 : 第2報定植後の生育(繁殖・育苗)
- 生分解性鉢による育苗がトマトの生育ならびに養分含有率に及ぼす影響 : 第1報定植前の生育(繁殖・育苗)
- トマトの開花期における小花柄の脱離過程
- トマト果実の完熟後における小果柄の脱離組織の形態的変化