温湯浸漬を用いた熱ショックにより誘導されるキュウリの灰色かび病抵抗性とその機作
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概要
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熱ショックがキュウリの病害抵抗性に及ぼす影響を検討した.灰色かび病接種試験では40℃,2分の地上部温湯浸漬処理により,病斑の大きさが有意に小さかった.熱ショック処理した葉のサリチル酸の集積ならびに病害抵抗性関連遺伝子であるペルオキシダーゼ遺伝子(POX; 91372)の発現を分析した結果,40℃,2分の処理によりサリチル酸は増加し,POXの発現レベルが増大した.また温湯を部分的に処理した個体であっても,処理した葉だけでなく,未処理部位においてもPOXの発現増大がみられた.以上の結果から,温湯浸漬処理によりキュウリに灰色かび病抵抗性が誘導でき,その機作には,少なくとも全身獲得抵抗性(Systemic Acquired resistance)が関与していると考えられた.
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