根域制限条件下のカキ樹における開花前の摘心が果実発育，花芽形成および乾物生産に及ぼす影響
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概要
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根域制限条件下のカキ樹における開花前の摘心が果実発育，花芽形成および乾物生産に及ぼす影響を検討した．'刀根早生'と'新秋'では，摘心により1樹当たりの総新梢長と平均新梢長は減少した．収量は摘心の影響を受けなかったが，平均果重は摘心により増加した．果実品質は，'刀根早生'では摘心の影響を受けなかったが，'新秋'は可溶性固形物含量が摘心により減少した．2品種とも，概して摘心による花芽形成への影響は少なかった．'早秋'では，摘心により1樹当たり収量および平均果重が増加した．果実品質は摘心の影響を受けなかった．摘心の有無に関わらず，果重と着果新梢における新梢長，着葉数および葉面積との間に，相関関係はみられなかった．'富有'では，摘心により平均果重が増加した．弱摘心では収量に影響しなかったが，強摘心では着葉数と葉面積が減少し，収量と乾物増加量が減少した．単位葉乾物重当たりおよび単位葉面積当たりの乾物増加量は，摘心強度の影響を受けなかった．弱摘心樹では，同化産物の分配率が果実で増加し，旧枝と新梢，細根で減少した．
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