コマツナ(Brassica rapa L. Perviridis)栽培における腐熟度の異なるバーク堆肥の連用が土壌の理化学性に及ぼす影響
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概要
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本研究では,腐熟度を判定した一次発酵終期の完熟前バーク堆肥と二次発酵期の完熟バーク堆肥を1作あたり2,4および8 t・10 a−1連用してコマツナを9連作し,土壌孔隙率,飽和透水係数,全炭素量,CECなどの土壌理化学性に及ぼす影響について検討した.コマツナの生育は,完熟前バーク堆肥あるいは完熟バーク堆肥,およびそれらの施与量の影響を受けなかった.土壌孔隙率(気相率 + 液相率)は,バーク堆肥施与量が増加するに従って上昇した.飽和透水係数はバーク堆肥施与量に伴って増加し,飽和透水係数と土壌孔隙率との間に有意な相関が認められた.土壌中の全炭素量は,バーク堆肥施与量の増加に伴って高くなり,連作を重ねるに従って全炭素量の増加は大きくなった.全炭素量は,土壌孔隙率との間に有意に高い相関が認められ,飽和透水係数との間およびCECとの間にも有意な相関がみられた.バーク堆肥の連用によって全炭素量が増加し,土壌孔隙率や飽和透水係数,CECなどの理化学性が向上したことから,全炭素量は理化学性向上の指標となると考えられた.本研究において,腐熟度による土壌改良効果の差異がみられなかったのは,用いたバーク堆肥が一次発酵終期の完熟前バーク堆肥と二次発酵段階の完熟バーク堆肥であったためと考えられた.
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