袋状ネットの利用による短梢せん定栽培ブドウの鳥獣害対策の省力化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
短梢せん定栽培ブドウを対象とし,着脱作業の省力化と高い防鳥獣効果を目的とした袋状ネットを考案した.本ネットの主な特徴は,ブドウ果房のみが覆われるようネットを袋状にすることで,短時間で多数の果房が一度に保護される点,棚下にネットを設置するため,脚立の使用を必要としない点である.これにより,袋状ネットの取付けに要する時間は市販ネット区の32.8%となり,作業時間が大幅に短縮した.また,'安芸クイーン'および'ピオーネ'を用いて袋状ネットによる防鳥獣効果を調査した結果,無被覆区では両品種とも深刻な鳥獣害を受けたのに対し,袋状ネット区ではほとんど被害を受けなかった.さらに,袋状ネットの設置による果実品質への悪影響は認められなかった.以上のことから,袋状ネットの利用により,鳥獣害対策にかかる作業の省力化,および高い防止効果が得られることが示された.
- 園芸学会の論文
園芸学会 | 論文
- 液状マルチ資材の散布がコマツナの生育, 収量ならびに地温に及ぼす影響
- 生分解性鉢による育苗がトマトの生育ならびに養分含有率に及ぼす影響 : 第2報定植後の生育(繁殖・育苗)
- 生分解性鉢による育苗がトマトの生育ならびに養分含有率に及ぼす影響 : 第1報定植前の生育(繁殖・育苗)
- トマトの開花期における小花柄の脱離過程
- トマト果実の完熟後における小果柄の脱離組織の形態的変化