紫外線除去フィルムがハウス栽培のマンゴー'アーウィン'果実の着色に及ぼす影響
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概要
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ハウス栽培されている10~12年生'アーウィン'マンゴー樹において,果実の赤色発現に紫外線が必要であるかどうかを確かめるために,肥大生長期の果実に紫外線除去フィルムを被覆し,収穫後の着色に及ぼす影響を調査した. 実験に用いられたフィルムは310~400 nm紫外光部をほとんど遮断し,220~300 nmおよび360~480 nmの光域においても透過量を著しく減少させた.しかしながら,同程度の可視光線量下では,このフィルムによる被覆は果実の着色にほとんど影響を及ぼさなかった.果実は照度が高くなると,紫外線量とは関係なく,果梗部の赤色発現が良好になり,果皮全体の色調が優れた.フィルムを被覆した果実では対照区に比べて果汁中の可溶性固形物含量が低下した. 以上の結果から,ハウス栽培している'アーウィン'マンゴー樹では,収穫後の果実における赤色発現には紫外線は必ずしも必要ではなく,強光が果実の赤色発現を促すことが示唆された.
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