北海道における枠組壁工法住宅への地域材利用による経済波及効果
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概要
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北海道において,地域材(道産木質製品)の利用による地域経済への影響を定量的に明らかにするため,産業連関分析による経済波及効果の推計を行った。2×4住宅に投入される構造用木質製品を対象に,道産製品の使用割合別に3つのシナリオを設定し,生産誘発額,粗付加価値誘発額および雇用者誘発数を推計した。2×4住宅の木質製品への支払額に対する生産誘発額の倍率は,全て輸入製品を使用する場合が0.36倍,全て道産製品の場合が1.76倍となり,粗付加価値額のそれは前者が0.23倍,後者が0.83倍となった。また,雇用者誘発数は,後者が前者の4.5倍大きく推計された。全て道産製品を使用する場合は,全て輸入製品を使用する場合と比べて住宅1棟あたりの木質製品への支払い額は37万円高くなるが,この差は道内の生産誘発額で312万円,粗付加価値誘発額で136万円もの大きな経済波及効果の違いを生み出すことが示された。
- The Japan Wood Research Societyの論文
The Japan Wood Research Society | 論文
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