フェノール樹脂を用いたファイバーボードの性能における各種の接着性改善処理の効果
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概要
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ファイバーボードの接着強さを向上させるために木材中へのフェノール樹脂の浸透を防止した。その方法は木材ファイバーのアセチル化およびフェノール樹脂への充填剤の添加である。アセチル化により浸透が抑制され,剥離強さ(IB)が増加した。さらにアセチル化木材をオゾン処理することにより,表面のぬれ性が改善され,IBがいっそう増加した。アセチル化オゾン処理ボードでは高耐久化が実現し,ASTM 6 サイクル促進劣化試験後のIBで0.84 MPa,残存率74%を達成した。また高温脱脂大豆粉を充填剤としてフェノール樹脂へ添加し,未処理木材を原料としてボードを製造したが,IBが約40%増加した。ASTM 6 サイクル促進劣化試験後のIBの残存率はアセチル化オゾン処理ボードのそれより低いが,ファイバーボードを一般的な使用環境で使用する場合には,充填剤の添加も極めて有効である。
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The Japan Wood Research Society | 論文
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