ヒメマツタケの薬理効果におよぼす培地基材の影響
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概要
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種々の基材から調製した堆肥培地で培養し得られた, ヒメマツタケ子実体について, 薬理効果の違いを培養細胞およびレプリカ法を用いた薬理効果評価法を用いて検討した。培地基材としては, サトウキビ茎葉, 稲わら, 麦わら, 広葉樹バーク, ヒラタケ廃菌床の5種類を使用した。評価には, 得られた子実体乾燥粉末をメタノールで抽出し, 減圧濃縮した抽出物について, 1) PAFあるいはアラキドン酸ナトリウムで惹起した血小板凝集抑制作用, 2) ヒト線維芽細胞に対してTNF-αで惹起したケモカイン遺伝子 (IL-8) 発現抑制作用, 3) レプリカ法による実使用試験の3種を行った。血小板凝集抑制およびケモカイン遺伝子発現抑制試験の結果, サトウキビ茎葉を培地基材としたヒメマツタケ子実体が最も高い抑制を示した。レプリカ法による実使用試験においても, 対照群のイオン交換水あるいは, ツクリタケ抽出物に比較して有意に高い改善率を示した。これらの結果から, 5種の培地基材のうちでは, サトウキビ茎葉で培養した子実体で最も高い薬理効果のあることが明らかになった。
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The Japan Wood Research Society | 論文
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