スギ心持ち正角柱材の高温乾燥における内部割れと収縮ひずみとの関係
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概要
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スギ心持ち正角無背割り材の高温乾燥過程での材内部のひずみを連続して計測し, 内部割れとの関係について検討した。内部ひずみの計測は, 長さ120cmの2本の柱材試験体の木口から30cmの位置にひずみゲージを埋め込んで行った。内部割れは, 心持ち正角材横断面の表層に近い対角線付近において, 放射状に発生しており, この部分に大きな引張応力が発生していたと考えられる。乾燥収縮が進行する過程において, 内部割れが発生する前に, 引張応力の増大によるものと考えられる収縮が小さくなっているひずみ変化が観測された。乾燥中に観測された急激な収縮ひずみの増大は, 内部割れの発生に伴う引張応力からの開放によるものと考えられ, 割れにより, 内部の乾燥収縮が進行することが示された。内部割れは, 乾燥開始後, 約30時間で既に発生していると考えられ, その後, 順次, 別の箇所においても割れが発生していくことが, ひずみの変化過程を観測することにより推察された。
- The Japan Wood Research Societyの論文
The Japan Wood Research Society | 論文
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