グイマツ雑種F1における未成熟材から成熟材への移行齢の遺伝的変異
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
樹齢29年生のグイマツ雑種F1家系における未成熟材から成熟材への移行齢の遺伝的変異, および移行齢におよぼす肥大成長速度の影響を仮道管長について検討した。移行齢は, 11.5~25.4年の変異幅があり, 全個体の平均値で18.8年であった。移行齢の狭義の遺伝率は0.24であり, 全家系から上位25%および10%の家系を選抜したときの遺伝獲得量は, それぞれ0.8年, 1.1年と推定された。移行齢と肥大成長速度との間には, 表現型および遺伝相関ともに明確な関係は認められなかった。仮道管長と移行齢および肥大成長速度との間には, 明確な関係は認められなかった。以上の結果から, 施業や交雑育種によって肥大成長を促進させても, 未成熟材から成熟材への移行齢や仮道管長に対する影響は小さいと考えられる。移行齢は遺伝的改良の可能性はあるものの, その効果は約1年前後と予想される。
- The Japan Wood Research Societyの論文
The Japan Wood Research Society | 論文
- 静的曲げモーメントを受けるタケ・ヒノキ接着板の応力と強度
- アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)培地の炭水化物含有量と子実体発生量の相関
- 樹皮タンニンの化学特性と化学・酵素変換
- ヤシ殻チャーからのKOH-水蒸気二段階賦活炭の製造とその吸着特性
- 木造住宅の構造部材に生じる各種応力の許容応力度に対する割合(第5報) 一般地域に建設された住宅の梁に強度等級E55-F200の構造用集成材を使用した場合:一般地域に建設された住宅の梁に強度等級E55-F200の構造用集成材を使用した場合