日本歯科大学新潟歯学部における在宅歯科往診診療の現況 (その2):その推移
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概要
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高齢化・高福祉社会を反映し, 寝たきり老人や何らかの理由で通院できない障害者などに対する在宅往診歯科診療の要望が高まってきたのに応え, 本学では1987年9月より在宅歯科往診ケアチームを組織し活動を開始した。本学チームの概要および現況については, 第4回日本老年歯科医学研究会 (東京) において紹介した。今回は, 1987年9月より1989年12月までの診療内容についてその推移を紹介する。<BR>1987年では, 抜歯と義歯製作・調整が主であり, 頻度もほぼ同数であった。1988年では義歯製作・義歯の修理の頻度が多く, 抜歯がそれに続いた。また, 頻度は少ないものの歯内治療, 歯冠修復, 成形修復, 歯周治療なども施行した。1989年では, 1988年と比較して義歯製作はほぼ同数であったが, 義歯の修理は半減した。抜歯は, 患者数は減少したが, 歯数はやや増加した。<BR>最近は, 患者数の減少傾向が見られる。これは, 地区歯科医師会の往診診療の普及, 本学システムの地域住民全体における認知度が未だ不十分な点等も考えられるが, それよりも在宅歯科往診診療不毛の時代から黎明期, 次の時代に移行していることを示唆していると考える。<BR>今回紹介する2年4ヶ月の診療内容の推移を踏まえて, 本学をとりまく地域環境におけるこれからの在宅往診診療のあり方について考えていきたい。
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一般社団法人 日本老年歯科医学会 | 論文
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