大阪歯科大学附属病院高齢者歯科における初診患者に関する報告:通院に対する一般的状況
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概要
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平成10年4月から平成11年3月までの12ヵ月に大阪歯科大学附属病院高齢者歯科診療科 (当科) に来院した70歳以上の高齢初診患者について調査を行い以下の結果を得た。<BR>1.年齢別では, 70~74歳が最も多く, 次いで75~79歳で, 最高齢者は97歳であった。また, 女性患者は男性患者の約1.8倍であった。<BR>2.住所は, 大阪府下在住が77%を占め, 通院時間については, 30分から1時間未満が最も多かった。付き添いに関しては, 84%の患者が必要なしと回答した。<BR>3.患者自身が認識している収縮期血圧と拡張期血圧の数値と, 初診時に計測した実測値については実測値の方が若干高くなる傾向が認められた。<BR>4.動悸, 息切れ, 胸痛の有無に関する問診に対して, 動悸は73%, 息切れは75%, 胸痛は91%の患者が, ないと回答した。<BR>5.患者が認知する全般的な基礎体力を知る上で "よく風邪をひきますか" という問診に対して, 79%の患者がひきにくいと答えた。<BR>以上の結果から, 当科に来院する70歳以上の患者の多くは, 比較的健康で通常の歯科治療に支障がないものと思われる。しかし, 一部には, 付き添いを必要とする患者が存在し, 患者管理を十分行う必要があることが判明した。
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一般社団法人 日本老年歯科医学会 | 論文
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