結核病棟を有する医療施設における職員のQFT-2Gの経時的変化とツ反検査結果との対比
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概要
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結核診療施設の職員におけるQFT-2G測定結果の経時的変化を知るとともに,職員の結核感染対策として施行しているツ反検査結果と,QFT-2Gの測定結果を対比した。〔対象と方法〕結核予防会複十字病院の常勤・非常勤職員を対象として,本人の同意を得て2003年1月および2005年1月の2回QFT-2Gを測定し,その2年間の経時的変化を検討した。併せて従来よりツ反非強陽性(発赤径35mm未満)と判定されていた職員の経年的ツ反測定結果とQFT-2Gの測定結果を対比した。〔結果〕当該病院職員のQFT-2G陽性率は2回とも約10%であった。この間2回QFT-2Gを測定しえた212名では19名(9.0%)が2回とも陽性,4名(1.9%)が陰性転化,7名(3.3%)が陽性転化し,陰性者の陽性転化率(感染率?)は3.7%(7/189)であった。ツ反非強陽性者の経年的ツ反検査で発赤径または硬結径の増大した26名中,同時期にQFT-2Gを測定された15名のすべてでQFT-2Gは陰性であった。同じくツ反強陽性と判定された21名でもQFT-2G施行15名中陽性者は2名のみであった。〔結論〕当該病院における職員の経年的ツ反測定結果とQFT-2G測定結果には乖離が認められた。当該病院職員の2年間におけるQFT-2G陽転化率は3.7%であった。
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