モデル献立調理時のエコ・クッキングによる排水汚濁負荷削減効果の分析
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概要
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生活排水,特に台所排水は水質汚濁の大きな要因である。先行研究により,家庭においてエコ・クッキングに取り組むことで,水使用量は約60~80%の削減効果があることが確認されている。本研究ではエコ・クッキングの水質汚濁負荷削減効果について検証することとし,日本料理モデル献立を選択し,家庭で行われている通常の調理法と,エコ・クッキング法とで,水の汚濁度をCOD,全リン,全窒素の測定により比較した。その結果,水の使用量86%,COD量82%,全リン量80%,全窒素量85%の削減効果が得られ,下準備,調理,調理器具洗浄,食器洗浄のいずれの調理工程においても削減効果を確認した。中でも,洗い桶を活用し水を汚さない,無洗米を使用しとぎ汁を排出しない,洗う前に汚れを古布で拭き取る,適量の洗剤を使用する取り組みが効果大であった。合わせて,西洋料理,中国料理モデル献立において検証実験を行ったところ,献立に関わらず,水使用量および水質汚濁負荷削減効果が確認できた。
- 一般社団法人 日本調理科学会の論文
一般社団法人 日本調理科学会 | 論文
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