充実性小脳血管芽腫に対する,NBCAを用いた術前塞栓術
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概要
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【目的】充実性小脳血管芽腫に対し,術前にn-butyl-cyanoacrylate(NBCA)を用いて腫瘍栄養血管塞栓術を行った2症例を報告する.【症例】術前のMRIでは,2例とも腫瘍に強い造影効果がみられ,小脳血管芽腫と考えられた.腫瘍は主に後下小脳動脈の分枝により栄養されていた.術前塞栓術は,フローガイドカテーテルを栄養血管に挿入し,希釈したNBCAを用いて可能な限りすべての栄養血管を閉塞した.塞栓術前に認められた強い腫瘍陰影は塞栓術後に消失し,後日摘出術を行った.腫瘍からの出血は少量で,合併症なく腫瘍摘出術が行われた.【結論】NBCAを用いた術前塞栓術は,腫瘍近傍での栄養血管の塞栓が可能で静脈閉塞の危険性が少なく,有用であった.
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特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会 | 論文
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