同軸コイル型電磁探査機の開発とその地すべり調査への適用性
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概要
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日本は国土の7割が山岳地帯であり,降雨も多いため,国内の多くの地区で地すべりが発生しているのが現状である.このような斜面災害において,防止対策を設計・施工するには,対象地区の地質構造を把握する必要がある.一般的には,確実に地層を確認できる試錐調査が中心になされている.しかし,地すべりが生じている地盤全体の地質状況を掌握するには多くの試錐調査が必要であり,多大な費用と時間が必要となる.従来から,弾性波探査や比抵抗トモグラフィー等の探査手法も適用されているが,よりコンパクトで簡便な調査システムの開発が急務とされている. 本研究では,地すべり地でのすべり面付近における低比抵抗の層を計測するために,コンパクトな計測機を開発し,その計測精度を実際の現場で試錐調査と比較して確認した.この計測機は,現在利用されているセパレートコイル型電磁探査機から,中心誘導法に基づいた同軸コイル型電磁探査機へと改良したものである.また,実際の地盤での適用性について検討した.
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一般社団法人 日本応用地質学会 | 論文
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