大腸EMRにおけるクリップ縫縮の止血効果について
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概要
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【目的】EMR後の出血予防としてクリップ縫縮を行うことに一定の見解は得られていない.後出血予防としてのクリップの有用性を検討した.<BR>【方法】2010年1月から2012年2月の期間で,当院でEMRを受ける症例を対象に無作為化比較試験を行い,クリップ縫縮の止血効果について検討した.<BR>【結果】後出血はClip群に4例(1.0%),Non-clip群に9例(2.1%)認められ,両群に有意差は認められなかった(p=0.27).糖尿病,抗凝固薬,Ip polypは後出血と有意な関連を認め,慎重な対応が必要である.<BR>【結論】EMR後のクリップ縫縮は後出血に影響を与えない可能性があり,省略することで労力の軽減とコストの削減が見込まれる.
- 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会の論文
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 | 論文
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