膵・胆管合流異常とその診断基準の改訂
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概要
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膵・胆管合流異常は,解剖学的に膵管と胆管が十二指腸壁外で合流する先天性の形成異常である.合流異常には,胆管に拡張を認める例(先天性胆道拡張症)と拡張を認めない例がある.合流異常は,乳頭部括約筋の作用が膵胆管の合流部に及ばないため膵液と胆汁の相互逆流がおこり,胆道癌や膵炎などを引きおこすので,胆道の発癌予防の手術が推奨される.診断基準2013では,MRCP, 3D-DIC-CT, EUSやMD-CTのMPR像などにより合流異常の診断が可能となったが,非典型例ではERCPによる確定診断が必要である.比較的長い共通管を有する症例(膵胆管高位合流)では,合流異常と類似する病態を呈することがある.
- The Japanese Society of Gastroenterologyの論文
The Japanese Society of Gastroenterology | 論文
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