主鎖および末端にオキセタニル基, 末端にメタクリロイル基およびカルボキシル基を有するハイブリッド型ハイパーブランチポリマーのワンポット合成とその性質
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概要
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トリスエポキシ化合物と分子内にオキセタン残基を有するジカルボン酸化合物, メタクリル酸 (MAA), および3-カルボキシル3-エチルオキセタン (CEO) との重付加反応により, 主鎖および末端にオキセタニル基 (OX), 末端にメタクリロイル基 (MA) およびカルボキシル基 (CA) を有するハイブリッド型ハイパーブランチポリマー (HBP-OX-MA-CA) をワンポット反応により合成した。得られたHBP-OX-MA-CAの種々の架橋硬化反応【光カチオン重合, 光ラジカル重合, 熱硬化反応, デュアルキュアー型硬化反応 (光カチオン重合+光ラジカル重合, 光カチオン重合+熱硬化反応, または光ラジカル重合+熱硬化反応), ハイブリッド型硬化反応 (光カチオン重合+光ラジカル重合+熱硬化反応) 】は対応する開始剤を用いてフィルム状態で検討した。その結果, いずれの硬化反応も速やかに進行し, 溶媒に不溶の架橋硬化フィルムが得られることを明らかとした。それぞれの架橋反応で得られたフィルムのガラス転移温度 (<I>T</I><SUB>g</SUB>) は, 光カチオン重合, 光ラジカル重合, および熱硬化反応を単独で行った場合や, デュァルキュァー型硬化反応を行った場合と比較して, ハイブリット型硬化反応の場合, 架橋硬化物の<I>T</I><SUB>g</SUB>が最も高くなることが判明した。このことは, ハイブリット型硬化反応により架橋硬化フィルムの架橋密度が一層高くなることを示唆している。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
著者
-
西久保 忠臣
神奈川大学
-
工藤 宏人
神奈川大学工学部応用生命化学科
-
工藤 宏人
神奈川大学 工学部 応用化学科
-
能坂 麻美
神奈川大学 工学部 物質生命化学科
-
能坂 麻美
神奈川大学工学部応用生命化学科
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