樹脂の靱性評価
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概要
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軽い,成形が容易など多くの特徴を持つ樹脂が工業材料として種々の用途に利用され,高い信頼性が必要な製品にも数多く活用されている。これに伴い,樹脂部品の強度の正確な把握,新たに開発した樹脂の破壊に対する抵抗力の正確な評価といった要望も高まっている。そこで,単なる引張りないしは曲げ試験での樹脂材料の強度評価にはあきたらず,種々の靱性評価手法についての研究がなされて来ている。靱性の評価は当初金属構造物の寿命,信頼性等を予測するために研究され,樹脂材料に対してもこの手法を適用する場合が多い。しかし,樹脂材料には固有の粘弾性挙動が有るため,これを考慮した靱性評価手法も研究されている。そこで,ここでは靱性評価法の概要ならびに評価の具体例を示す。なお,樹脂は応力~ひずみ関係が直線状と見なせるガラス状態とそれ以外の弾塑性や粘弾性などの挙動をする場合がある。そこで,靱性評価法は初めに弾性材料,続いて弾塑性材料,最後に粘弾性材料に関するものを紹介する。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文