フェノール樹脂成形材料の粘弾性的性質
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概要
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フェノール樹脂成形材料の加熱圧下における硬化挙動をJSR型キュラストメータによって測定すると共に, 位相角測定装置を付設して位相角の経時変化も同時に計測した。また材料の粘弾性モデルとしてマックスウェルニ要素模型を仮定し, 成形初期における金型面よりの伝熱を考慮して解析した。<BR>その結果, 材料の複素弾性率Gは, ロードセルが実際に検知する力をW'<SUB>o</SUB>とすると次式によって計算でき, G= (9.09×10<SUP>4</SUP>) W'<SUB>o</SUB><BR>成形過程における材料の粘弾性的性質は, 最も簡単な二要素模型で実用上充分な精度で近似可能であった。<BR>また要素パラメータ (弾性率G, 粘性率η) の経時変化は, それぞれ次式によってあらわされる。 (tは成形時間) <BR>G=Gm [1-exp {-k<SUB>G</SUB> (t-t<SUB>Go</SUB>)}] <BR>η=ηm [1-exp {-kη (t-tη<SUB>o</SUB>)}] <BR>また上式におけるk<SUB>G</SUB>, knの間には, 一般にkn>k<SUB>G</SUB>の関係が成立し, その温度依存性は共に次式に従うことがわかた。<BR>k=k exp (-Ec/RoT) <BR>また上式におけるTは材料の平均温度であり, 次式によって計算することができる。 (αは平均温度伝導度) T≒Tw-0.811 (Tw-To) exp [- (2.47×10<SUP>6</SUP>) αt]
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文