脳皮質電位/脳皮質電気刺激による機能局在を行った脳腫瘍の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
脳腫瘍摘出では機能の温存が重要であり, その機能マッピングには覚醒下手術, 頭蓋内電極による脳皮質電気刺激 (ECS) がある. しかし, ECSは痙攣誘発のリスクや痛みなどを伴う. 近年は脳皮質電位 (ECoG) による機能マッピングの報告があり, 特に高周波律動に注目が集まっている. 今回われわれは, 言語野近傍の脳腫瘍患者において, 頭蓋内電極によりECSマッピングとECoG計測を行った. ECoGは60∼120Hzの高周波律動であるhigh Gamma activity (HGA) に着目した. 文字読み課題で約600msec付近に誘発されたHGAはECSマッピングの側頭葉言語野と一致していた. また, HGAは後頭葉から側頭葉-前頭葉言語関連機能ダイナミクスを表していた. 本症例で施行した認知課題ECoGはECSに代わる脳機能マッピング法となる.
- The Japanese Congress of Neurological Surgeonsの論文
著者
-
國井 尚人
東京大学医学部脳神経外科
-
安栄 良悟
旭川医科大学脳神経外科
-
広島 覚
旭川医科大学脳神経外科
-
安栄 良悟
旭川医科大学 脳神経外科
-
佐藤 正夫
旭川医科大学脳神経外科
-
鎌田 恭輔
旭川医科大学 医学部 脳神経外科
-
佐藤 正夫
旭川医科大学 脳神経外科
-
広島 覚
旭川医科大学 脳神経外科
-
小川 博司
旭川医科大学脳神経外科
関連論文
- 2.グリオーマ手術におけるFunctional neuronavigationの有用性とその効果の実際(PS1-1 悪性グリオーマ治療の進歩,プレナリーセッション,手術再考,第30回日本脳神経外科コングレス総会)
- 旭川医科大学における脳卒中の診療実績とその検討
- 34 Subfrontal approachの利点を享受するために(北日本脳神経外科連合会 第29回学術集会)
- Diencephalic syndrome を呈した視床下部 glioma の1例
- 小脳梗塞初期診断の問題点
- グリオーマにおけるfunctional neuronavigationの有用性とその効果の実際(悪性グリオーマ治療の進歩)
- 海外で知られているレベチラセタムの臨床特性を本邦の実地臨床に適用可能か?--欧米,アジア,本邦の臨床試験結果の比較から
- Heavy-T2 強調 /MR angiography 融合三次元画像を用いた脳幹部手術シミュレーション
- グリオーマにおける functional neuronavigation の有用性とその効果の実際
- DTI-based tractographyによる白質マッピングの脳神経外科手術への応用(手術合併症を防ぐために,II 手術訓練としての外科解剖実習-第23回微小脳神経外科解剖セミナーより-,微小脳神経外科解剖)
- 2. 皮質脳波による視覚認知ネットワークの解明(PS1-4 機能外科と神経科学,プレナリーセッション,脳神経外科学の課題,第32回日本脳神経外科コングレス総会)
- 脳皮質電位と機能的MRIによる言語・記憶機能ダイナミクス (特集 高次脳機能イメージングの脳科学への新展開)
- 【イメージテクノロジーの進歩と脳卒中治療】 手術支援としてのニューロイメージング 脳機能画像に基づいた脳神経外科手術
- 脳神経外科診療の実績作りに脳血管内治療医は貢献しているか?
- Visualization of a Functional Visual Cognition Network by Electrocorticogram
- 脳皮質電位/脳皮質電気刺激による機能局在を行った脳腫瘍の1例
- 複数メッシュによる脳神経外科シミュレーション
- 皮質脳波による視覚認知ネットワークの解明
- 脳磁図の臨床応用に関する文献レビュー(第2報) : 虚血性脳血管障害
- 本邦における脳磁図検査施行の実態とその問題点
- 脳磁図の臨床応用に関する文献レビュー (第1報): てんかん
- 本邦における脳磁図検査施行の実態とその問題点
- 脳磁図の臨床応用に関する文献レビュー(第3報) : 小児疾患
- 長期間をかけて進行した下肢の感覚・運動機能障害の1例