日本人男性においてメタボリックシンドロームと糖尿病の頻度は肺活量の減少に伴って増加する
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概要
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目的:欧米では肺活量はメタボリックシンドロームに関係して糖尿病の危険因子とされているが,日本には肺活量と糖尿病およびメタボリックシンドロームの関係を解析した報告が少ないので,日本人における肺活量とメタボリックシンドロームの関係を解析する.方法:日本人男性1880人,女性1079人を対象として,肺活量と糖尿病およびメタボリックシンドローム診断基準検討委員会が決めた診断基準によるメタボリックシンドロームJapanese metabolic syndrome(JMS)と日本人のための改定NCEP診断基準によって診断したメタボリックシンドローム metabolic syndrome(MS)との関係について解析した.結果:男性では%肺活量は非MS群に比べMS群で有意に低かった(p<0.0001)が,女性では差がなかった.糖尿病とMSとJMSの頻度は,男性では%肺活量の4分位数で分類した%肺活量最小群と比較して最大群で有意に低く,%肺活量の4分位数で分類した各群を比較すると%肺活量の低下に伴って増加したが,女性では差がなかった.%肺活量は,男性では高感度CRP,白血球数,alanine aminotransferase,中性脂肪,推定糸球体濾過量,心拍数,体脂肪率,空腹時血糖と有意な負の相関を示し,HDLコレステロールと有意な正の相関を示した.女性ではBMI,体脂肪率,腹囲と有意な正の相関を示し,高感度CRP,推定糸球体濾過量,心拍数と有意な負の相関を示した.結論:日本人男性では糖尿病とメタボリックシンドロームの頻度は%肺活量の減少に伴って増加するが,日本人女性ではそうではない可能性が示唆された.
- Japan Society of Ningen Dockの論文
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