アザミウマ類4種の千葉県内個体群に対する各種薬剤の殺虫効果
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概要
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生産現場での使用頻度が高い11種類の化学合成殺虫剤について,ヒラズハナアザミウマ,ミカンキイロアザミウマ,ミナミキイロアザミウマおよびネギアザミウマの千葉県内個体群2齢幼虫に対する常用濃度での殺虫効果をインゲンマメ葉片浸漬法により調査した。少なくとも1種に対して殺虫効果が高かった殺虫剤は,エマメクチン安息香酸塩乳剤,クロルフェナピル水和剤,スピネトラム水和剤,スピノサド水和剤およびピリダリル水和剤の5薬剤であり,このうちエマメクチン安息香酸塩乳剤における殺虫効果は,どの種に対しても安定的に高かった。一方,これまで千葉県内でアザミウマ類に対する殺虫効果が高かったスピノサド水和剤については,種によって死虫率が大きく異なり,一部の種では本薬剤に対して抵抗性が発達している可能性が示唆された。その他,トルフェンピラド乳剤には中程度のアザミウマ類殺虫効果が認められたが,アセタミプリド水溶剤,ジノテフラン水溶剤,チアメトキサム水溶剤,ピリフルキナゾン水和剤およびレピメクチン乳剤の殺虫効果は,一部の種と薬剤の組合せを除いて低かった。
- 関東東山病害虫研究会の論文
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