B型肝炎再活性化をきたした上顎洞癌の1例
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概要
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今回,われわれはHBs抗原陽性の上顎洞扁平上皮癌患者で,B型肝炎の再活性化をきたした1例を経験したので報告する。症例は60歳女性で,右眼瞼下垂,眼球突出を主訴に当科へ紹介された。CT撮影で右上顎洞を占拠し,頰部と眼窩に進展し骨破壊を伴う腫瘍を認めた。PET-CTで多発肝転移を認め右上顎洞癌T4N0M1と診断した。CDDPと5FUの化学療法を行った後に正常だった肝機能に障害を認め,B型肝炎の再活性化と考え,核酸アナログ(バラクルード®0.5mg)の投与を開始した。B型肝炎の再活性化について,ガイドラインを周知徹底し肝臓専門医に相談することが重要である。
著者
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水田 啓介
岐阜大学病院耳鼻咽喉科
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棚橋 重聡
大垣市民病院頭頸部・耳鼻いんこう科
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大西 将美
大垣市民病院耳鼻咽喉科
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森 健一
大垣市民病院頭頸部・耳鼻いんこう科
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坂井田 譲
大垣市民病院頭頸部・耳鼻いんこう科
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高橋 洋城
大垣市民病院頭頸部・耳鼻いんこう科
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