当院で経験した血液透析患者に合併したヘパリン起因性血小板減少症 (heparin-induced thrombocytopenia : HIT)
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概要
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当院では2008年7月1日から2012年8月31日の期間に5例の血液透析患者に合併したHIT (透析HIT) を経験した. 同期間中の当院透析導入患者74例 (そのうち緊急透析導入例は32例) と比較し, 当院の透析HIT症例の臨床的特徴を示す. 全例透析導入期の発症であり, 血管内留置カテーテルを使用した緊急透析導入症例であった. したがって, 血液透析導入期のHIT発症率は6.8% (5/74例) で, 血管内留置カテーテル使用下での緊急透析導入患者に限ると15.6% (5/32例) と高率であった. 2回以上の血管内留置カテーテルの閉塞は, 74例のうち6例で認めたが, そのうち4例はHIT症例であった. 1例はHIT抗体が陰性化せず, 他疾患で死亡したが, HIT抗体の陰性化を確認できた4例全例でヘパリンの再投与を行い, 現在のところ再発は認めていない.
- 一般社団法人 日本透析医学会の論文
著者
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正井 基之
みはま病院
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坂井 健彦
みはま病院
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吉田 豊彦
みはま病院
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河野 孝史
みはま成田クリニック
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宮富 良穂
みはま病院
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稲山 えみ
みはま成田クリニック
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永倉 一武
みはま病院
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茂田 安弘
みはま病院
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岩崎 雅志
みはま香取クリニック
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村上 康一
みはま香取クリニック
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永川 修
みはま佐倉クリニック
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安藤 研
みはま佐倉クリニック
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白井 厚治
みはま病院
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