神奈川県内の私立中高一貫教育校における2009/2010年シーズンのインフルエンザ流行拡大の背景
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概要
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神奈川県内の私立中高一貫教育校における2009/2010年シーズンのインフルエンザの大流行の経験を通じて,感染拡大の要因別調査を実施した.2009年第36~40週には4つの部活動内で数名の罹患者が発生していたが,全校生徒が交流した運動会が開催された第41週に罹患者が急増し,同週の罹患者数は全校生徒の14.4%に達した.第41週に全校30クラス中19クラスの学級閉鎖(5日間)を実施し一度は罹患者が減少したが,文化祭前後の第45~47週に再び罹患者が増加し,最終的な累積罹患率は42.6%に達した.合併症などを認めた重症者はいなかった. 要因別調査においては,通学経路の主要バス2路線の中で利用者が多く混雑が激しいバスの利用者の罹患率がもう一方のバス利用者に比べ有意に高かった.年齢では中学生の罹患率が高校生に比べて有意に高かった. 季節性インフルエンザを参考にした各自治体で設定された有症状者の人数や頻度を基準とした学級閉鎖,学校閉鎖などの感染防止対策はA校では十分な効果が得られなかった.
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