双胎間輸血症候群供血児剖検例における腎組織学的検討
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概要
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腹膜透析を施行した双胎間輸血症候群供血児の剖検腎組織所見を検討した。症例は,一絨毛膜双胎の一児胎内死亡の生存児で,超低出生体重児の双胎間輸血症候群供血児であった。日齢2,無尿やカリウム上昇のため腹膜透析を開始。日齢10に腸管穿孔のため透析が困難となったが,日齢20頃より緩徐に尿量が増加した。日齢34,無尿状態は脱していたが,腹腔内出血を合併し永眠された。剖検では,尿細管腔数の減少,糸球体の密集,糸球体毛細血管内にフィブリン血栓の充満像を認めた。双胎間輸血症候群による胎児期の慢性的な組織低灌流に伴うrenal tubular dysgenesisが潜在的にあり,さらに一児胎内死亡時に吻合血管から本症例の血液が死亡児へ急性に血流移動(acute feto-fetal hemorrhage)したため,貧血や低血圧などの虚血性変化がさらに進行し,腎虚血から不可逆的腎不全に至った可能性が示唆された。
- The Japanese Society for Pediatric Nephrologyの論文
著者
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山田 浩
大阪市立総合医療センター 小児保健医療センター 小児内科
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市場 博幸
同 新生児科
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堀池 正樹
同 小児外科
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藤丸 季可
大阪市立総合医療センター小児医療センター小児総合診療科
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菅 彩子
大阪市立総合医療センター小児医療センター小児総合診療科
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中村 香絵
同 新生児科
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岩見 裕子
同 新生児科
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松村 寿子
同 新生児科
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原田 明佳
同 新生児科
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田中 裕子
同 新生児科
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中岡 達雄
同 小児外科
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