P9-04 PTU治療で増悪したバセドウ病合併SLE患者の2例
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概要
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【症例1】37歳女性,1998年SLEと診断.副腎皮質ステロイド,シクロホスファミドで寛解導入.201X年バセドウ病合併,チアマゾール(MMI)開始.経過中プロピオチオウラシル(PTU)に変更.PTU変更後6ヶ月で低補体,抗ds-DNA抗体上昇あり.8ヶ月で皮疹,発熱,尿検査異常,MPO-ANCA,PR3-ANCAが上昇.腎生検でループス腎炎4G(A/C)(ISN/RPS)診断.ANCA関連血管炎(AAV)を強く示唆する所見なし.PTU中止で改善なく,ステロイド+タクロリムスで治療も腎不全進行.IV-CYにて改善し免疫学的活動性も低下.【症例2】32歳女性,1999年SLEと診断.副腎皮質ステロイドで寛解導入.201X年バセドウ病合併,PTU開始.その後2ヶ月で白血球減少,皮疹,尿検査異常出現.PTU中止しステロイド増量,MMI開始.ステロイド増量1ヶ月で疾患活動性安定.【考察】AAV発症メカニズムの一部にNeutrophil extracellular traps (NETs)の異常が関与すると報告がある.PTUが異常なNETsの産生を誘導すること,誘導されたNETsのマウス移入によるAAVの惹起が報告されている.SLE患者でのNETs分解障害の報告があり,これが抗体産生を含め病態に関与すると報告されている.今回の2症例もNETs形成異常と分解障害が関与した可能性があり興味深い.
- 日本臨床免疫学会の論文
著者
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洲崎 賢太郎
香川大学医学部第1内科
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松永 卓也
香川大学医学部 内分泌代謝・血液・免疫・呼吸器内科
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土橋 浩章
香川大学医学部 内分泌代謝・血液・免疫・呼吸器内科
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亀田 智広
香川大学医学部 内分泌代謝・血液・免疫・呼吸器内科
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泉川 美晴
香川大学医学部 内分泌代謝・血液・免疫・呼吸器内科
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竹内 洋平
香川大学医学部 内分泌代謝・血液・免疫・呼吸器内科
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中島 崇作
香川大学医学部 内分泌代謝・血液・免疫・呼吸器内科
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島田 裕美
香川大学医学部 内分泌代謝・血液・免疫・呼吸器内科
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尾崎 洋基
香川大学医学部 内分泌代謝・血液・免疫・呼吸器内科
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横山 倫子
香川大学医学部 内分泌代謝・血液・免疫・呼吸器内科
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