長野県南部,中新世根羽火山群の分布と活動様式
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概要
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長野県根羽村に中新世に活動した火山群を記載し,根羽火山群と呼び火山活動の復元を行った.火山の山体は侵食によって消滅し,基盤岩に残された火道及び岩脈が多数出現している.基盤岩が熱変質を受けた火道集中域では,火砕岩層が残存するとともに5ヶ所の火道が確認でき,周辺の火砕岩類との関係も含めて3回の噴火サイクルが確認できた.特に,最初期の火山活動によって形成された可能性のある火砕岩層が火道集中域の周辺に残っている.当時の火道集中域は,長径約900 m短径約700 mの範囲にあり,最大の深さ約600 mまで基盤岩を吹き飛ばしたもので,現在はその当時の面が現れている.火道集中域の南東には桧原川断裂帯があって多数の単成火道が直線状に分布し,火道集中域の北東一帯にはいくつかの岩脈が貫入している.
- 産業技術総合研究所地質調査総合センターの論文
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