核種移行解析における掘削影響領域のモデルバリエーションに関する検討
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概要
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第2次取りまとめの安全評価では, 掘削影響領域 (EDZ)内の移行遅延効果を保守的に無視したモデルを用いて評価を行い, システムの性能に重要な影響を及ぼすプロセスの1つとして, EDZ内の地下水流れが挙げられた. このため本研究では, EDZ内の核種移行に着目し, そのモデル化の違いが評価結果に与える影響を定量的に把握することを目的として, EDZの概念モデルおよび数学モデルのバリエーション (0濃度境界モデル, ミキシングモデル, 多孔質モデル, 亀裂モデル) を設定し, 各モデルを用いて核種移行解析を実施した. この結果, 0濃度境界モデルは最も保守的な結果を与えること, 亀裂モデルは用いる境界条件により評価の保守性に幅を持つことなどがわかった. さらに, 「簡単さ/複雑さ」と「現実性/保守性」の程度を勘案して, EDZの各モデルの特徴を定性的に整理し, 今後の EDZのモデル開発の方向性について検討した.
著者
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牧野 仁史
Japan Nuclear Cycle Development Institute
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若杉 圭一郎
Japan Nuclear Cycle Development Institute
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小尾 繁
Nuclear Energy System Inc.
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