メラノーマにおける腋窩センチネルリンパ節転移陽性例に対する郭清範囲:国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科における検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
メラノーマにおいて腋窩センチネルリンパ節(以下SLN)転移陽性例に対する郭清範囲については詳細な検討はなされていない。今回,当科における単施設後ろ向き研究を行った。 SLNは全例腋窩のみでレベルⅠに同定された。腋窩郭清範囲はレベルⅠのみが4例,レベルⅠとⅡ(小胸筋温存)が18例であった。郭清側の腋窩リンパ節再発率は4.5%であり,レベルⅢの明らかなリンパ節再発はなかった。また,レベルⅡのリンパ節転移の可能性は9%でありレベルⅠのみの郭清はややリスクが高いと思われた。 今回の検討で,メラノーマにおけるSLN転移陽性例に対する腋窩郭清範囲はレベルⅠとⅡが適当と考えられたが,単施設少数例の検討であり,今後多施設共同研究にて多数例での検証が必要と考える。
著者
-
並川 健二郎
国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科
-
山 直也
国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科
-
堤田 新
国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科
-
加藤 潤史
国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科
-
田中 亮多
国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科
関連論文
- 化学療法が奏功したメルケル細胞癌の1例
- 転移巣の手術適応
- 皮膚がんに特化した腋窩リンパ節郭清術についての検討
- 腋窩リンパ節郭清術
- 母指原発悪性黒色腫の切除と再建:北大形成外科の症例をふりかえって
- メラノーマにおける腋窩センチネルリンパ節転移陽性例に対する郭清範囲:国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科における検討
- 眼皮膚白皮症患者に発症した無色素性悪性黒色腫の1例