学習困難を示す中学生のオープン教室における学習指導:―朝教室の設置と指導方法を中心に―
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概要
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中学校において、オープン教室「朝教室」を始業前に設置し、学習困難を示す生徒への学習指導を試みた。教師が実行しやすい教室の設置方法や生徒の通室を促し、課題遂行を高める指導方法について検討した。指導期間は11か月で、指導対象は学習困難を示す生徒を含む通室中のすべての生徒であった。教師10名と支援員4名が指導を行った。介入期では、生徒の通室を促すため、学年の生徒全員と保護者に教室の案内を行い、困難生徒には個別の声がけを行った。教室で生徒が取り組む課題は、数学と社会科のプリント課題であった。プリント課題では、生徒が学習の達成感を繰り返し得られるように1枚当たりの問題数を減らした。生徒が課題に取り組む手続きでは、生徒自らがプリント課題の選択を行い、採点するセルフ方式を取り入れた。介入の結果、一般生徒の通室が増加すること、教師のマンツーマンによる指導が困難生徒の課題遂行を高めること、三者面談や友人関係を生かした個別の声がけが困難生徒の通室を促すこと、教師の指導に要する負担の軽減が教室の継続を支えることが示唆された。
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