通常学級における「問題行動」をめぐる児童と環境との相互作用の分析と行動論的介入:―わが国における発達障害児への教育的対応の現状と課題―
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概要
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特別支援教育への転換が法的に裏づけられたが、通常学級における発達障害児への教育的対応には課題が山積している。行動論的支援では、「問題行動」への介入について児童と環境との相互作用の視点の重要性が認識されており、本邦では通常学級における介入研究が増加している。本稿では、「問題行動」をめぐる児童と環境との相互作用に視点を置き、発達障害児の学校適応を促進するための課題を明らかにすることを目的に、それらの研究を概観した。児童と教師との接近的相互作用の成立の重要性が指摘されるとともに専門機関や保護者など他者との良好な連携が支援効果を高める条件となるが、環境への介入には課題が多いことが指摘された。「問題行動」をめぐって複数の変数が関連した複雑な相互作用が成立し、その分析と介入の方略が求められている。教師の評価に着目した分析により、「問題行動」をめぐる相互作用について関連要因が明確化され、通常学級における課題を解決するための指針が得られる可能性について言及した。
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