大腸癌の前癌病変
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
大腸癌の前病変としては,まず腺腫(adenoma)があげられ,腺腫はadenoma-carcinoma sequenceにより癌に進展する.次いで,traditional serrated adenoma(TSA)やsessile serrated adenoma/polyp(SSA/P)などの鋸歯状ポリープがあげられ,これらの病変はserrated pathwayにより癌に進展する.腺腫,TSA, SSA/Pの担癌率はいずれも約10%であり,同程度の発癌ポテンシャルを有すると考えられる.また,Peutz-Jeghers症候群や若年性大腸ポリポージスなどの過誤腫性ポリープも低頻度ながら癌化しうる前癌病変と考えられている.特殊型として,潰瘍性大腸炎のdysplasiaがあげられ,炎症を背景に癌(colitic cancer)に進展する.その他に,メチレンブルーに濃染する異常腺管であるaberrant crypt foci(ACF)が前癌病変の一つであるとする説が提案されているが,異論もありまだ十分には解明されていない.
著者
-
青木 秀俊
徳島県立中央病院消化器科
-
高山 哲治
徳島大学大学院
-
岡本 耕一
徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部消化器内科学
-
高山 哲治
徳島大学大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部消化器内科学
-
高岡 遠
徳島大学大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部消化器内科学
-
岡本 耕一
徳島大学大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部消化器内科学
-
青木 秀俊
徳島県立中央病院 消化器科
関連論文
- 大腸ひだと特徴点を用いた三次元腹部CT像の大腸領域における位置合わせ手法の開発 (医用画像)
- 大腸ひだと特徴点を用いた三次元腹部CT像の大腸領域における位置合わせ手法の開発 (画像工学)
- コカ・コーラによる溶解療法が有効であった柿胃石の1例
- 重篤な消化管病変をともなった中毒性表皮壊死症 (toxic epidermal necrolysis ; TEN) の1症例
- より大きな病変の一括切除を目指した新しいEMR手技:切開・剥離法-早期胃癌のEMR適応拡大に向けて-
- 急性出血性直腸潰瘍に対する手指圧迫止血法の経験
- 強皮症,原発性胆汁性肝硬変,Sjogren症候群に合併した胃前庭部毛細血管拡張症の1例
- 食道・胃ポリポーシスを契機に診断され, 直腸カルチノイドを合併したCowden病の1例
- 内視鏡的粘膜切除術を行った大腸マラコプラキアの1例
- HCV抗体陽性肝硬変に合併した肝原発扁平上皮癌の2剖検例
- 興味ある内視鏡像を呈した固有筋層由来の回腸末端部脂肪腸の1例
- 大腸ひだと特徴点を用いた三次元腹部CT像の大腸領域における位置合わせ手法の開発(一般,First Person Visionのための認識・理解)
- 大腸ひだと特徴点を用いた三次元腹部CT像の大腸領域における位置合わせ手法の開発(一般,First Person Visionのための認識・理解)
- 大腸ひだと特徴点を用いた三次元腹部CT像の大腸領域における位置合わせ手法の開発(一般,First Person Visionのための認識・理解)
- 大腸ひだと特徴点を用いた三次元腹部CT像の大腸領域における位置合わせ手法の開発
- Elongated non-neoplastic duodenal polyp の1例
- 大腸癌の前癌病変
- 線毛円柱上皮,化生扁平上皮をともなった横行結腸重複症の1成人例
- 大腸癌の前癌病変