全大腸内視鏡検査による大腸腫瘍の長期観察例での至適サーベイランスに関する検討
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概要
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【目的】全大腸内視鏡検査(TCS)における至適サーベイランス時期を検討した.<BR>【方法】1985年~2004年に初回TCSを実施し,5年以上経過観察出来た1,548例(年齢中央値:47歳,男性:94%,5~10年未満観察:1,028症例,10年以上観察:520症例)を対象とした.初回所見にて正常群,微小腺腫群,腺腫群,癌腫群に分類し,5mm以上腺腫/癌腫発生の危険因子や累積発生率から至適サーベイランスTCS時期を検討した.当院での初回TCS時の10mm以上腺腫と癌腫の占める割合は7.5%であり,これを許容範囲内として検討した.<BR>【結果】1.腺腫群は正常群,微小腺腫群に比較し,異時性腫瘍発生率が5~10年未満の観察期間では有意に高率(P=0.001,P=0.0037)であったが,10年以上観察では有意差はなかった.2.全男性での腫瘍発生の独立危険因子は,50歳以上,5mm以上,2個以上の3項目であった.危険因子別の累積発生率から許容範囲7.5%となるのは,50歳代で腫瘍が2個以上症例では3.2年,40歳代症例や50歳代で腫瘍1個以下症例では4.6~7.6年であった.<BR>【結論】壮年男性においては3~5年毎のサーベイランスTCSが効果的と考えられた.
著者
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箱崎 幸也
自衛隊中央病院 内科
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箱崎 幸也
自衛隊中央病院
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川久保 実和
自衛隊中央病院内科
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小針 伸一
自衛隊中央病院 消化器内科
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徳永 徹二
自衛隊中央病院 内科
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小針 伸一
自衛隊中央病院 内科
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川久保 実和
自衛隊中央病院 内科
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