頭頸部癌に対する放射線療法併用超選択的動注化学療法の病理組織学的治療効果と画像評価の比較検討
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概要
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当科では頭頸部進行癌を対象に局所制御率向上,臓器温存の目的で2009年より放射線療法併用超選択的動注化学療法を行っている。2009年4月から2012年3月までに本治療法を行った新鮮頭頸部扁平上皮癌30例の治療成績を検討した。原発巣の臨床的治療効果は,CR率が50.0%,奏効率が89.7%であった。治療後の臨床評価に応じて原発巣に対し生検または切除術を行い,病理組織学的治療効果を確認した。Pathological CR率は70.4%であった。臨床的にCRと診断したが,病理組織学的にはviableな腫瘍細胞を認めた症例が3例みられた。本検討結果から,臨床的にCRと判断されても腫瘍細胞残存の有無を確認するため,機能障害や形態異常を起こさない範囲で生検を行う必要があると考えられた。
- 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会の論文
著者
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間多 祐輔
(財)脳神経疾患研究所附属総合南東北病院耳鼻咽喉科
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植木 雄司
(財)脳神経疾患研究所附属総合南東北病院耳鼻咽喉科
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今野 昭義
(財)脳神経疾患研究所附属総合南東北病院耳鼻咽喉科
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今井 茂樹
(財)脳神経疾患研究所附属総合南東北病院放射線科
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川倉 健治
(財)脳神経疾患研究所附属総合南東北病院放射線科
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鷺野谷 利幸
(財)脳神経疾患研究所附属総合南東北病院放射線科
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佐久間 秀夫
(財)脳神経疾患研究所附属総合南東北病院病理診断科