鎖骨上窩エコーにて迅速に診断し得た鎖骨下静脈・腕頭静脈境界部狭窄の1例
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概要
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症例は90歳代,女性.近医で4年前より維持血液透析中であったが,内シャント側の右上肢全体の腫脹が出現したため当科に紹介となった.右肘部周囲から上腕および前腕にかけて腫脹を認め,胸骨右縁の鎖骨直下で血管雑音を聴取した.中心静脈の狭窄による静脈高血圧を疑い,外来診察室でポータブルエコーによる超音波検査を施行した.リニアプローブを用い,右鎖骨上窩にプローブをあてて中心静脈を走査したところ,腕頭静脈との境界部付近の鎖骨下静脈に狭窄を認めた.同日中に造影CTを施行し同様の所見を得て,5日後に経皮的血管形成術を施行した.治療翌日には上肢腫脹はほぼ消失し,血管雑音も聴取されなくなり,超音波上も狭窄の改善を認めた.適切な超音波プローブを使用し描出法を普段から訓練すれば,超音波による中心静脈中枢側狭窄の診断も可能である.
著者
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