LC/ICP/MSによる水道原水中における有機リン系農薬の分析法の開発
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概要
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グリホサートは,我が国で最も生産量の多い除草剤であり,水道水質基準項目の水質管理目標設定項目に位置づけられている。その分析法は,プレカラム又はポストカラム誘導体化HPLC法が採用されているが,操作が繁雑で多くの労力を有する。<BR>今回,我が国の繁用農薬であるグリホサート,グルホシネート,ホセチル及びそれらの主要な分解生成物について,液体クロマトグラフ誘導結合プラズマ質量分析法(LC/ICP/MS)による分析法を検討した。その結果,溶離液にギ酸を用いたイオン交換カラムによる分離を行い,リアクションガスに酸素を用いてPO<SUP>+</SUP>を定量イオンとして測定する方法により,直接注入による簡易迅速な同時分析が可能となった。検量線の直線性は,0.02∼30 mg·L<SUP>-1</SUP>の範囲で相関係数0.999以上となり,河川水及び地下水における添加回収試験を実施した結果,回収率は91.6%以上,相対標準偏差は3.8%以下と良好な結果であった。
著者
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吉田 紀美
愛媛県立衛生環境研究所
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大倉 敏裕
愛媛県立衛生研究所
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福田 正幸
愛媛県立衛生環境研究所
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宮本 紫織
愛媛県立衛生環境研究所
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香河 典子
愛媛県立衛生環境研究所
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新田 祐子
(現)愛媛県宇和島保健所(前 愛媛県立衛生環境研究所)
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四宮 博人
愛媛県立衛生環境研究所
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大倉 敏裕
愛媛県立衛生環境研究所
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