エダマメの微細孔フィルムを用いた最適なMA包装条件
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
市販されているエダマメのMA包装の現状を調査するとともに,微細孔フィルムを用いて最適な包装条件について検討した.<BR>(1)市販されている5種のエダマメについて調査したところ,袋の加工は微細孔,有孔包装,孔加工なしのものなどで,袋内酸素濃度は9.3~19.7 %までさまざまであり,4種については十分なMA効果が期待されるレベルにあるとはいえなかった.<BR>(2)3種の市販品の袋の酸素透過度とエダマメの酸素消費速度から袋内の酸素濃度についてシミュレーションを行ったところ,5℃における平衡酸素濃度は14.0~17.2 %であり,また20℃では平衡酸素濃度は10.7 %付近に低下することが示された.<BR>(3)袋当たりの微細孔の数を0~4個に調製したところ,袋内のガス濃度は,微細孔なし(0個)の場合には極端な低酸素濃度となり5℃保存1週間目の時点で異臭が発生したが,微細孔1~2個程度で鮮度保持に十分な低酸素,高二酸化炭素濃度となり,また異臭の発生も確認されなかった.<BR>(4)生およびゆでエダマメの子実の色調・硬度を測定した結果,硬度については試験区間の差はみられなかったが,色調については微細孔の数が少ないほどより緑色の保持につながった.
著者
-
遠藤 昌幸
山形県農業総合研究センター
-
石川 豊
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所
-
北澤 裕明
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所
-
勝見 直行
山形県農業総合研究センター
-
鬼島 直子
山形県農業総合研究センター
-
安達 あい
山形県農業総合研究センター
関連論文
- 水稲新品種「つや姫」の貯蔵性評価 : 第2報 炊飯米物性と香り成分の貯蔵による変動
- 水稲登熟期の水管理が登熟・品質・収量に及ぼす影響
- 15-21 高収量をあげた飼料米の特徴 : 複数の栽培方法での検討(15.水田土壌肥よく度,2009年度京都大会)
- 玄米タンパク質含有率と食味、登熟期葉色の関係 : 高温登熟年における「つや姫」の品質評価
- 牛糞堆肥と窒素単肥を組み合わせた栽培における飼料用米の収量性
- 2009年の寡照条件下における登熟状況の特徴 : 食用米と多収米での検討
- 飼料米の立毛乾燥における籾水分の変化
- エダマメの微細孔フィルムを用いた最適なMA包装条件