作物の生育情報抽出のための高精細画像比較システムの開発
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概要
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本研究では高精細画像をほ場で取得し,外見の変化による作物の生育情報抽出を目的とした高精細画像比較システムを提案する.環境情報とともに作物の生育状態についてもモニタリング画像から詳細な情報が抽出できれば,栽培管理を行う上で重要な環境条件を特定したり,病害虫といった作物に生じる様々な問題に対処する上で有益だと考えられる.提案手法では,ほ場において一眼レフカメラと小型コンピュータで構成された観測デバイスで高精細画像を自動的に収集し,効率的に生育情報を抽出するための2つの画像比較ビューアを開発した.実際に露地栽培のリンゴとハウス栽培のブドウを観測し,開発したビューアで観察したところ,果粒や穂軸の生長,果実色や葉色の変化,損傷の検出,虫の検出,作業の痕跡の検出を行うことができた.これらの情報は生育ステージを特定したり,病害の経過観察や防除方法の選択において有用な生育情報である可能性が示された.
著者
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斉藤 保典
Faculty of Engineering, Shinshu University
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小林 一樹
Graduate School of Science and Technology, Shinshu University
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