コンピュータビジョンによるめん羊行動の自動追跡
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概要
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めん羊の行動追跡を自動化するために,コンピュータビジョンを応用したシステムの開発を行った.フレーム間差分法により抽出された移動体の濃度値ヒストグラムにしきい値を設定して二値化処理を行い,めん羊を抽出するアルゴリズムを考案した.試作ソフトウェアの性能を検証するために,サフォーク種めん羊を用いて実験を行った.野外に設置した約5m×5mの柵内におけるめん羊の行動を,1秒間隔で日の出から日の入りまで,約5m上空から撮影した.撮影は晴天日と曇天日に行った.撮影された画像から試作ソフトウェアを使用して,めん羊の位置座標を自動的に計測,記録した.太陽光による照明条件の変化が測定結果に及ぼす影響を調べるために,5分間隔でサンプリングした画像について位置誤差を計算した.位置誤差がめん羊体幅の1/4以下である割合は,晴天日で75.6%, 曇天日で95.2%であった.さらに,雲の移動による短時間の照明条件変化の影響を調べるために,20秒以内に影が出現する場面や消失する場面における1秒間隔の位置誤差を計算した.その結果,位置誤差がめん羊体幅の1/4以下である割合は,めん羊が給水・給餌設備付近を通過する場合は73.7%で,それ以外は90%以上であった.
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