がん終末期予後予測因子としてのPrognostic Nutritional Indexの有用性に関する検討
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概要
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【目的】Prognostic Nutritional Index (PNI)[(アルブミン×10)+(0.005×総リンパ球数)]は客観的指標のみ算出可能な栄養学的指標である. がん終末期予後予測因子としてのPNIの有用性について検討した. 【方法】2007年4月より2011年3月までの終末期がん患者278例を対象とし, 死亡前3カ月, 2カ月, 1カ月, 3週間, 2週間, 1週間, 3日以内の各時点でのPNIをretrospectiveに算出した. 【結果】平均PNIは死亡前3カ月: 41.1, 死亡前2カ月: 39.5, 死亡前1カ月: 36.0, 死亡前3週間: 34.5, 死亡前2週間: 33.3, 死亡前1週間: 31.3, 死亡前3日以内: 30.4と漸減していた. 非消化器がんでは消化器がんよりもPNIの変化が少なかった. 【結語】PNIは予後予測因子の1つとして用いられ, 特に消化器がんで有用な可能性がある.
著者
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中村 陽一
東邦大学医学部外科学第三講座
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斉田 芳久
同 外科
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長尾 二郎
同 外科
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渡邉 学
同 外科
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岡本 康
同 外科
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浅井 浩司
同 外科
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榎本 俊行
同 外科
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桐林 孝治
同 外科
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草地 信也
同 外科
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中村 陽一
東邦大学医療センター大橋病院 緩和ケアチーム
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