石油随伴水のCOD測定法の評価
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概要
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石油随伴水の水質を検討する際のCOD(化学的酸素要求量)分析は,海外の事例に合わせてCODCr法を用いることがよくある。しかし,CODCrは塩化物イオンの影響を受けることが知られている。今回,0~20 %塩分濃度での検水について3種類のCOD分析(CODCr, CODMn, CODOH)を行い,塩分濃度と各分析結果について考察を行った。また,実際の石油随伴水についても分析を行い,各分析の有効性を検討した。その結果,塩分濃度が高い石油随伴水のCODCrは,その値になんら信頼性がないことが示された。一方,CODMnおよびCODOHでは,塩分濃度20 %の検水においても適正な値を示すものであった。ただし,CODMnにおいては事前のマスキング操作が重要であった。このことから塩分を含む石油随伴水のCOD値を論じる際にはCODCrではなく,CODMnもしくはCODOHでの値を用いるのが望ましいことが明らかとなった。