大変形下における加硫ゴムの応力-ひずみ挙動に関する理論
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概要
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加硫ゴム弾性理論に関してはこれまでに多くの理論式や経験式が提出されているが, 大変形下での応力-ひずみ挙動を完全に説明し得るものはまだ得られていない.分子鎖端間距離のガウス分布を仮定して誘導されたゴム状弾性の網目理論によれば, 応力fと伸長比α の関係はf=vkT (α-1/α<SUP>2</SUP>) で表わされる. したがって, この式は実験的にも理論的にも大変形下では適用できない.大変形に対するものとして・JamesとGuthは逆ランジュバン関数を含んだ次式を提出している.f=vkTα<SUB>m</SUB>/3 {L-1 (α/α<SUB>m</SUB>)-1/α<SUP>3/2</SUP>L<SUP>-1</SUP> (1/α<SUP>1/2</SUP>α<SUB>m</SUB>)} この式は多くの研究者によって確かめられ, 大変形下においてもよく適合することがわかっているが, 微小変形時において問題を残している.一方, Mooney, Rivlinらは物体の貯蔵エネルギーの計算から次式を提出した.f=2 (c<SUB>1</SUB>+c<SUB>2</SUB>/α)(α-1/α<SUP>2</SUP>) 大変形の式として提出されたこの式は, 実際には小変形の場合にしか適合しない.<BR>本研究では平均鎖のエントロピ.一変化を計算することにより次式を誘導し, Treloarの実験データに基づいてその適合を確かめた.<BR>f=vkTα<SUB>m</SUB>/2 {In1+α/α<SUB>m</SUB>/1-α/α<SUB>m</SUB>-2/α<SUB>m</SUB>・1/α<SUP>2</SUP>}
- 一般社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
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古川 淳二
Department Of Applied Chemistry Aichi Institute Of Technology
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稲垣 慎二
epartment of Applied Chemistry, Aichi Institute of Technology
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岡本 弘
epartment of Applied Chemistry, Aichi Institute of Technology
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古川 淳二
Department of synthetic Chemistry, Faculty of Engineering
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