手術時に転移が検出されなかった悪性黒色腫56例の術後転移の検討
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概要
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2003年1月~2010年12月の8年間に札幌医科大学皮膚科で診療した悪性黒色腫のうち,手術時に転移を認めず,術後経過観察中に転移が出現した56例について検討した。56例中,経過中に転移を認めた症例は7例で,リンパ節転移が4例,血行性の遠隔転移が3例であった。原発巣のTumor thickness(TT)の中央値は,リンパ行性転移が6.0 mm,直接血行性転移が2.9 mmであった。転移出現までの期間はリンパ行性転移が5~9ヵ月(平均7.5ヵ月)であったのに対し,血行性転移が11~40ヵ月(平均29ヵ月)であった。血行性転移は出現までの期間が長く,リンパ節転移の有無に関わらず,術後3年以上のフォローが必要であることが示唆される。
著者
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米田 明弘
札幌医科大学 医学部 皮膚科学 講座
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山下 利春
札幌医科大学
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小野 一郎
札幌医科大学
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高田 知明
札幌医科大学
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肥田 時征
札幌医科大学
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米田 明弘
札幌医科大学皮膚科
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加藤 潤史
札幌医科大学皮膚科
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柳澤 健二
札幌医科大学皮膚科
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