頭蓋外高位内頚動脈解離のステント留置術に超音波診断が有用であった1症例:症例報告
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概要
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【目的】頭蓋外内頚動脈解離は若年脳梗塞の原因として重要である.Transoral carotid ultrasonography(TOCU),Intravascular Ultrasound(IVUS)がその診断治療に有用であったので報告する.【症例】42歳女性.右眼の一過性黒内障で発症し,MRAにて右内頚動脈起始部に狭窄病変を認めた.脳血管撮影では分岐後の右内頚動脈に潰瘍形成をともなう狭窄病変を認めた.TOCUにてintimal flapを認め,dissecting aneurysmを形成していると考えられ,内頚動脈解離と診断した.保存的加療にて経過観察を行ったが,dissecting aneurysmが残存したため,術中IVUS施行してdissecting aneurysmの位置を確認し,ステント留置を行った.直後の血管撮影でdissecting aneurysmの消失を認めた.【結論】TOCUは頭蓋外内頚動脈解離の病態の正確な評価を可能にし,術中IVUSを併用することにより安全かつ適切なステント留置を施行し得た.
- 特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会の論文
著者
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堤 正則
福岡大学筑紫病院 脳神経外科
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相川 博
福岡大学筑紫病院 脳神経外科
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鬼塚 正成
福岡大学筑紫病院 脳神経外科
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風川 清
福岡大学筑紫病院 脳神経外科
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呉島 誠
福岡大学筑紫病院 脳神経外科
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相川 博
福岡大学筑紫病院 脳神経外科
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風川 清
福岡大学筑紫病院 脳神経外科
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