人間ドックへの視野検査導入の意義について
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概要
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目的:40歳以上の緑内障有病率は5.0%である.その78%が広義の原発開放隅角緑内障であり,その92%が正常眼圧緑内障,normal tension glaucoma(以下,NTG)である.このNTGの発見へのfrequency doubling technology (FDT)視野計の有用性を検討した.方法:2010年5月17日より2011年1月31日までのFDT実施4,014名の中のFDT陽性者235名(5.9%)中108名が眼科を受診した.その診断結果を検討した.結果:NTGが56名,原発開放隅角緑内障が5名,原発閉塞隅角緑内障が1名,続発緑内障が1名であった.FDT陰性で眼底検査,眼圧検査で精査となりNTG,原発開放隅角緑内障と診断された5名を含めると68名の緑内障が発見された.FDTのみの異常者172名,精査受診者68名,発見緑内障49名,眼底,眼圧のみの異常者88名,精査受診者48名,発見緑内障19名,特に,発見緑内障68例中3例のみが眼圧での陽性者であった.すなわちFDT検査がなければ68例中49例の緑内障が発見できず,眼底,眼圧のみでは19例の発見であり,FDT導入によって,発見率は3.6倍に増加した.2009年度の眼底,眼圧のみでは4,313名中10名の緑内障が発見されたのみであり,発見率は0.23%であったが,FDT導入後の眼底,眼圧,FDTのいずれかを行った総数は4,051名であり,緑内障発見率は1.68%と有意に増加した.結論:人間ドックにおいて,NTGの発見にはFDT視野計がきわめて有用である.
著者
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宮本 祐一
新古賀クリニック健康管理センター
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木村 美樹
新古賀クリニック健康管理センター
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柿本 陽子
新古賀クリニック健康管理センター
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福岡 直美
新古賀クリニック健康管理センター
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水城 比呂子
新古賀クリニック健康管理センター