左室造影およびMRIが診断に有用であった先天性左室憩室症の1例
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概要
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症例は72歳, 女性. 診断は陳旧性心筋梗塞(old myocardial infarction; OMI) (2001年1月初旬 RCA 4AV完全閉塞の心筋梗塞に対し冠動脈形成術施行後), 糖尿病, 閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterance; ASO). 血糖コントロール目的にて入院中にASOを指摘され, 虚血性心疾患を含め精査のため心臓カテーテル検査施行. 冠動脈造影検査上有意狭窄を認めず, 左室造影上心基部, 僧帽弁近傍の側壁に径5cmの憩室様の突出を認めた. MRI検査にて, 憩室の底部側では左室心筋壁と同程度の筋層を呈していた. OMIに伴う心室瘤としては, 部位や壁の性状が合致せず, 先天性左室憩室症と診断した. 本症は稀な心奇形で, 自然経過などもはっきりせず, 合併症として, 心室頻拍, 血栓塞栓症, 感染性心内膜炎, 心不全などが報告されている. 先天性左室憩室症について文献的考察を加え報告する.
著者
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古賀 満明
国立病院機構嬉野医療センター
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古川 明日香
国立病院機構嬉野医療センター循環器内科
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吉田 健夫
国立病院機構嬉野医療センター循環器内科
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波多 史朗
国立病院機構嬉野医療センター循環器内科
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山方 勇樹
国立病院機構嬉野医療センター循環器内科
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古賀 満明
国立病院機構嬉野医療センター循環器内科
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